Tuesday, May 02, 2006

『これは侵略だ!侵略と判断する!!』

 という台詞を聞いて、どのくらいの人がオリジナルの特撮作品の世界観を元にして制作され、数年前にやっと宗家のお許しを得た某同人作品を思い出した人が居るかは別にして、一時期のアキバの路上アーティスト(ないしはパフォーマー)と(一部の)観光客の振る舞いは、私から見ると傍若無人極まるものであった。ひっきりなしの暴騒音、観客による二次的通行妨害、興味本位の視線や発言等々…まさに侵略行為、といっても過言ではないものであった。

 それゆえ、個人的には当局が進めているアキバの路上アーティスト(ないしはパフォーマー)に対する浄化作戦に喝采を送りたい。その一方、私のような排他的な考えに対して警鐘を鳴らし、互いに許容し合おうという傾聴すべき意見が ここ で述べられている。頷く点も少なくないが、全面的な同意は、とてもできない。

 当該記事 を読むと、アキバにいるヲタクが路上パフォーマンスを全て拒否しているような印象をうけるが、それに対しては、かつてはアキバの街の一齣として音楽演奏が定着していた時期もあったことを指摘しておきたい(JR秋葉原駅電気街口改札そば・秋26系統の旧バス停前で夕方になると演奏をしていたグループを思い出して欲しい)。路上演奏の類を拒むような風潮は明らかに最近になってからのものだ。そんな風潮になった原因の殆どは、以前からアキバに集う勢力の不寛容というよりは、むしろ新興勢力たる路上アーティスト側にある、というのが私の個人的見解だ。

 アキバは自由な街かも知れないが、新顔に必ずしも優しい街ではないし、オタク化したとはいえども厳然として電気街である。そこに、新たに別のジャンルのもの(路上パフォーマンス)を持ち込もうとすれば、溶け込むための努力が必要になる。残念ながら、最近になって勃興したアキバでの路上活動は、圧倒的にそれが欠けていたのではないだろうか。

 規制が強化された今、路上アーティスト(ないしはパフォーマー)が今後どのような行動に出るかについては興味がある。改めて足を地に着けた活動をして、地味ではあるが、いずれは街の一風景として認められる努力をするのか、あるいは撤退するのか、果たしていずれであろうか。私としては、もし仮に路上活動に妨害されず、平穏無事に買い物ができる選択肢があるのなら(そういうことができるものなら)、融和は決して夢物語ではないとは思ってはいる。

P.S.
上述したリンク先に何度もトラックバックしたのだが、上手くいかないようだ。ひょっとすると先方のトラックバックSPAM除けに引っかかっているのかもしれない(コメント欄で報告しようとも思ったが、止めた)。